恒例・立山春スキー(その2)
大走りから真砂岳・別山・剣沢
剣沢小屋からのパノラマ。左のコルが御前小屋、真ん中が剣御前、右端は言わずと知れた剣岳。
今回はちょっと横幅が広い!あまり天気が良いのでパノラマを撮りすぎたせいだ。小画面で見てる人、ごめんなさい!
日時:2002年6月1日(土)〜3日(月)
パーティ:四方(CL)、久保(SL)、酒井ま、神戸、吉戸、足立(2日まで)
 2002年6月1日(晴のち曇り)
2週間前は大町から入山したが、今回は富山廻りで立山からの入山とした。天気は心配なさそうだった。深夜1:00に立山の駐車場に着いたが、それから飲み始めてしまい、最後の人が寝たのは3:00頃だった。
土曜日は室堂山荘泊なので、慌てることはない。それでも7:20のケーブルで出発した。
室堂について、とりあえず室堂山荘へ荷物を預けに向かった。

さて、その後はまずは浄土山を目指して登った。
いつものように、小一時間かけて一ノ越まで、また1ピッチ程登ってようやく浄土山に着いた。山頂の小屋は崩壊していて腐りかけた材木の山しか残っていなかった。
記念撮影をして、いよいよダウンヒル。
思い思いに下り、一ノ越の手前から左下の沢へ降りた。室堂山荘への登り返しも僅かだった。

2週間ぶりの立山は、びっくりする程雪が融けていた。
とくに稜線付近の雪の減り方にはびっくりする。
2週間前の写真はここにあるので、比べてみると良く分かる。
一ノ越まで小一時間登り、そこからまた1ピッチ程の登りで、浄土山に着いた。
睡眠不足のせいか、随分遠く感じた。

しかし、下りは速い(短い)。
「もう、着いちゃったの?」
ってな感じ。

小屋で一休みした後は、まだ時間があるので、室堂山へ登って、もう一滑りを楽しんだ。
快適な小屋でゆっくり過ごせて良かった。夜中には雨と風と雷のトリプルパンチ。テントだったら怖い思いをしたと思う。
朝は朝日が眩しくて目が覚めた。夜来の雨で稜線には未だ雲がかかっているが、この天気だから、直になくなるだろう。
この日は小走りから真砂へ登り、真砂沢を滑って、剣沢を登り返す予定だった。
しかし、小屋の人が、
「真砂沢の下部は滝が出てたりで危ないから止めた方が良い。」と、盛んに止めるので、計画を変更して大走りから立山を縦走して剣沢へ入ることにした。
最後は別山の山頂からの急斜面を滑ろう、と言う魂胆だ。
下から見ても長いけど、大走りの尾根はやはり長かった。
急傾斜の尾根を延々と登り続けるのだ。

←これが真砂沢の大雪渓。ドロップ・ポイントはちょっと恐ろしいけど、先は広い雪渓がどこまでも続いているのだ。
また、今度雪の良さそうな時にきっと滑りに来よう。

 2002年6月3日(晴れ)
今回は3日間とも見事に晴れた。
剣沢小屋は食事も良くて、居心地が良いので、残雪期にはどうしても来たくなる小屋だ。陽気な女将さんも良い。
初夏とは言え、朝はしっかり冷え込む。
いつもなら御前小屋から雷鳥坂を下るのだが、朝は雪が堅く凍っていて怖い。
今回は初心者も連れているので、雪が緩むまでの時間稼ぎを兼ねて、また大走りへ戻ることにした。
縦走は辛いが、雨裂いっぱいで、汚い雷鳥坂を滑ることを考えると、きれいな大走りを思いっ切り滑った方が良い。
と、言うことでまた御前小屋から別山に登った。
振り返ると、剣沢の上に聳える剣岳、その向こうには後立山の山々。目を前に転じると立山連峰、先の方には雄山が猛々しい。柔らかな姿態の真砂岳は大きな雪渓を抱いてゆったりと佇んでいた。
稜線は風が強く、疲れたが、大走りの尾根に曲がり込むと風も無くなって、穏やかな山のたたずまいになった。
思い思いに 大走りを滑り降りた。
最後は雷鳥平から、雷鳥荘へ雪渓の直登。
「ここを登ればビールが待ってる。」
飲ん兵衛のテレマーカーは、それを掛け声に最後の力を振り絞って登った。
雷鳥荘の前からは、立山全山が、何の翳りもなく、全て見渡せた。
昨日、今日と、苦労して歩いた山が全て見えた。
自分たちのルートをつまみに飲むビールは、格別であった。

コース・タイム
時刻
場所
6月1日
903 室堂
946 室堂山荘
1100 祓堂付近
1117 一ノ越
1159 浄土山(-1210)
1311 室堂山荘
1331 室堂山荘発
1508 室堂山肩
1532 室堂山荘
6月2日
725 室堂山荘
756 雷鳥平(-0806)
902 大走尾根上(-12)
1017 雪渓末端(-36)
1054 真砂岳
1203 別山手前のコル
1221 別山
1246 剣沢小屋
6月3日
712 剣沢小屋
805 御前小屋(-24)
903 別山(-15)
1002 真砂岳直下
1017 真砂岳のコル
1027 大走り雪渓末端
1040 滑走開始
1106 大走り尾根下
1118 雷鳥平
1148 雷鳥荘
1255 室堂
1550 立山
別山の山頂からの急斜面には、我々の2本のシュプールしか付いていなかった。
これを眺めながらまた、ビールを飲んでしまった。
(自己陶酔のオマケ!?いや、蛇足でした)
記 :四方すすむ
写真:足立洋和・四方すすむ

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