2003年7月12日 純米吟醸・宮本武蔵…恐るべきまずい酒

久しぶりに…いや、生まれて初めてこんなまずい酒を飲んだ。
僕は呑ん兵衛を自認しているし、かなり色々な酒を飲んできているつもりだ。
しかし、この「宮本武蔵」にはやられた。二刀流、いや三刀流のまずさだった。
味なし、コクなし、香りなし。。。純米吟醸なのに吟醸香の「ギ」の字もないのだ。
それでは水みたいな酒かと言われれば、それも違う。水とは違って、まず喉を通らないのだ。

…それは、いつもの飲み屋でのことだった。
ビルケの定例会を終えて、いつもの飲み屋に落ち着いた。時はもう夏。梅雨の合間で、雨は上がっていた。暑いのでまずはビールで喉を湿した。
料理を頼んでハイエナのごとくむさぼり食う、いつもの状況も一段落した。
「そろそろ、日本酒に切り替えるか?」
と、メニューを取り上げた。
まずは店長のお薦めを眺める。すると、「純米・吟醸 宮本武蔵(奥飛騨の酒)」とあるではないか。
奥飛騨に「宮本武蔵」なんて酒を造ってるところあったっけ?
卑しい事に値段も随分安い。ここで気がつけば良かった。
喜んで頼んでしまった。いつもは一升瓶を抱えて現れるお兄さんが、4合瓶ほどの可愛いボトルを持って現れた。そして、コップに大盛りに注いでくれた。
僕達は喜んで、口から迎えに行き、一啜り。。。
「ま、まずい!」
先ずは、 それ以外に何も考えられなかった。
顔を上げて一緒に頼んだ仲間を見てみた。
彼も変な顔をしている。
「美味しい?」
「何これ、腐ってるんじゃない?」
ともかく、不味かったのだ。
皆に回して味見をして貰った。
やはり、「旨い」とは誰も言わない。
呑ん兵衛はアルコールの入っている物なら大抵のものはのんでしまう。学生の頃は薬用アルコールだって飲んだことがある。しかし、そこまで「酒」の範囲を広げても、こんなまずい物は飲んだ覚えがない。
なかなか喉を通らないのだだが、我慢して飲めば飲む程、酔いは醒める。腹が立つ。
店のお兄さんを呼んで、ボトルを見せて貰った。確かに「純米吟醸」と書いてあって、材料も「米・米こうじ」としか書いてない。注いでくれたお兄さんは我々の目の前でボトルのキャップを切った覚えもある。
そこで、チーフとか名札を付けている店員さんに、
「この酒ってまずくない?」と、聞いてみた。
「入荷した時に飲んでみたのですが、美味しくなかったですね。」と、彼。

醸造元は飛騨金山の酒蔵となっているが、ボトルのラベルには「奥飛騨の酒」と、明記されている。
飛騨金山がなぜ「奥飛騨」なのか、これも疑問。
なぜ、これが「宮本武蔵」なのか。昔の剣豪もこの酒を飲んだら卒倒するに違いない。